ページ

2012年11月14日水曜日

宇宙戦艦ヤマト2199における指揮権継承問題

古代が上級者や先任者(森船務長)(注1)を差し置いて艦長代理につくことができるか?

指揮権継承は軍隊に限らず企業でも「決裁権限」と「権限移譲・委任」の規定を作成するわけで、一般社会でも重要な問題なんですよね。

現実世界で権限継承が詳細に定められている例に米国の大統領権限継承順位がありますよね。18位まで定められているそうで。日本国首相の権限継承順位は組閣時に5位まで指定して官報掲載されてるし。兎にも角にも重要な問題なわけで。

では、軍隊での指揮権継承はというと、代理する者が別に定められていない場合は将校名簿の記載順とするのが世界共通です。
因みに日本海軍では「軍令承行令」で継承順位が定められていましたし、自衛隊では防衛庁訓令第80号「指揮代理に関する訓令」、防衛庁訓令第12号「自衛官の順位に関する訓令」で規定されています。
ちなみに、以下で読めます。 
・防衛庁訓令第80号「指揮代理に関する訓令」http://t.co/GebUIKDd 
・防衛庁訓令第12号「自衛官の順位に関する訓令」http://t.co/Bzjaw427 

そこでヤマトですが、上記を考えると、いよいよ古代がヤマトの指揮を執ることは難しくなります。
上級者として真田三佐、徳川三佐がいて、同じ一尉でも森船務長 新見さんが先任です。(注2)
旧作の沖田さんの命令をもって「代理に指定された」者といえるのかは?です。

2199ではひとつウルトラCの提案。古代を野戦任官で二佐に任じてしまう、という解決策はどうでしょう?
ちなみに、現実世界の海上自衛隊では尉官の任免(採用・昇任・退職等)権は海幕長、佐官は防衛大臣に任免権があります。あと、尉官であっても有事(訓令では行動中)の退職も防衛大臣の許可が必要。 
ということで、艦長がある幹部を戦時昇進させることはできません。

フィクション作品中ならなんでもありなので、戦時昇進や補職の権限を艦長に委任できる規定がある、
と設定すればALL OKだと思います。


設定に階級を持ち込んだことは制約になる一方、うまく料理すれば新しいエピソードを作れるわけですから物語に活かしてほしいものです(ああ、話がまとまらない)。



注1)第1章のパンフレットなどで最初から1尉となっていたので、森雪が古代たちより先任かと思っていましたが、映像では肩章が一本線でメ号作戦から帰還した古代、島と同じでした。よって、キャラ紹介等にはありませんが、ヤマト乗組、船務長発令の際 一尉の特進したようです。 2013.01.23追記

注2)第2話を見なおしたところ、古代や雪の肩章が1本の三尉のシーンでも新見さんは三本線で一尉でした。 2013.01.23追記

0 件のコメント:

コメントを投稿