2012年6月16日土曜日

ヤマト2199の設定変更について 内惑星戦争と火星開発

宇宙戦艦ヤマト2199で追加された設定 編集中メモ

「内惑星戦争」について
2170年代に地球、火星間で「内惑星戦争」が戦われたという設定が追加されている。テラフォーミングされ地球人類が移住していた火星と地球の戦争という設定だが不明な点や疑問点が多い。
1.火星側の戦争当事者は誰なのか?
2.戦争の原因は?
3.火星側の戦力整備はどのように行われたのか?
という3点が特に不明。

まず、第1点目の戦争当事者。
火星移住の目的は地球の人口増加対策、火星の天然資源開発などが考えられる。宇宙条約、月協定下で特定の国家、私人(民間企業等)が天体の領有、天体における天然資源を所有することを禁じているので、テラフォーミングを含めた火星開発・移住は国連主導・複数国の共同開発ではないだろうか?開発主体の多国籍の合同企業体が発足しているかもしれない。
とすると、火星に居住するのは大部分は技術者と彼らを対象にした第三次産業部門従事者だと考えられる。22世紀半ばで一般人が個人の資格で移住しているとは想像できない。
であれば、火星居住者の帰属意識は、依然地球(出身国、派遣元の国際・国家機関・企業)側にあるのではないか?
彼らが火星に帰属意識を持ち、地球に敵対する共通の意思をもつだろうか?

第2の戦争の原因
前述のように、火星開発が進むとすると、地球と火星の戦争原因
禁止、天体の軍事利用(天体上においては、軍事基地、軍事施設及び防備施設の設置、あらゆる型の兵器の実験並びに軍事演習の実施)の禁止がうたわれている。



火星の惑星改造と植民都市について...
いまから150年ほどで、地球と対立するほどの植民都市をどうやったら建設できるのだろう?ひょっとして、火星に遺跡があってテラフォーミング装置でも見つかるのか?この改変の必要性はなんだろう?

内惑星戦争について...
宇宙条約、月協定が有効なら火星には軍事利用が禁止されています。仮に植民都市が建設されていても警察力を超える武装持ち込みは禁止。
もし、条約に違反して戦力を展開する国家が現れたなら、国連決議による違反国への武力制裁となるにちがいない。それは、地球や火星とその近傍空間を舞台にした 国連軍または多国籍軍対 宇宙条約違反国家の戦争となる。
地球対火星の戦争にはならない。

ヤマト2199の地球対火星の戦争って、単なる思い付き?
リメイクするなら、説明のつかない改変は不必要だと思う。

2012年6月12日火曜日

宇宙戦艦ヤマト2199の設定について 地球の政軍体制[編集中]

宇宙戦艦ヤマト2199の設定について[編集中]

'74年放映のオリジナルでは 国連と地球防衛軍が登場しましたが、地球の政治軍事体制についてはほとんど登場しませんでした。
今年劇場公開開始のヤマト2199は、設定の矛盾点を監督なりに解消し、リアルな設定にしたことを「売り」?にしたとのこと。
では、未来の地球の政治軍事体制はどうなったのか?人物・メカ設定からキワードを抽出しました。

■設 定
[登場人物の設定]
沖田十三 :宙将
        国連宇宙海軍・連合宇宙艦隊司令長官
土方 竜  :宙将
        国連宇宙軍・空間防衛総隊司令官  
                国連宇宙軍月面方面軍 各国地上軍防空隊を指揮
        元航宙軍士官候補生学校長
               沖田と軍学校同期
          士官学校同期(佐渡さん談)
          宇宙防衛大学同期(公式HP、劇場パンフ)
藤堂平九郎:地球連邦・極東管区行政長官
芹沢虎鉄  :宙将
        国連宇宙軍・極東管区軍務局長
古代 進  :一等宙尉
        第7航宙団空間戦術科
島 大介  :一等宙尉
        第101宙挺団航宙運用科
          航宙軍士官候補生学校で古代と同期
森 雪    :一等宙尉
        極東管区幕僚監部作戦部9課
加藤三郎  :二等宙尉
        国連宇宙軍航空団
        99式空間戦闘攻撃機搭乗員

[メカ設定]
BBS-555 キリシマ
  所属:国連宇宙海軍/極東方面空間戦闘群/連合宇宙艦隊/第1艦隊
コスモゼロ
  開発:国連宇宙海軍/極東方面空間戦闘群/宙技廠
  配備:国連宇宙海軍
コスモファルコン
  開発:国連宇宙地上軍/極東方面空間戦闘群/宙技廠(公式HPほか)
      国連統合地上軍/極東方面空間戦闘群/宙技廠(第2章パンフetc)
  配備:国連宇宙地上軍 のち国連宇宙海軍(ヤマト搭載用)
100式空間偵察機
  配備:国連宇宙地上軍/極東方面空間戦闘群(公式HPほか)
       国連地上軍/極東方面空間戦闘群(バンダイ・ヤマトポータル)

■抽出されたキーワード
[国際機関・国等]
国連 UN
アメリカ合衆国 USA
欧州連合 EU European Union
 ?     ME The Middle East

[軍学校]
航宙軍士官候補生学校
士官学校
宇宙防衛大学


[軍・部隊・官衙名]
国連宇宙軍    UNITED NATIONS COSMO FORCE(略称:UNCF)
国連宇宙海軍   UNITED NATIONS COSMO NAVY (略称:UNCN)
国連宇宙地上軍 英語名称不明
国連地上軍    英語名称不明(バンダイヤマトポータル、ハイパーホビー等) 
航宙軍
各国地上軍

国連宇宙軍・空間防衛総隊
国連宇宙軍・月面方面軍 
極東方面空間戦闘群
連合宇宙艦隊
第一艦隊
国連宇宙軍航空団

極東管区
極東管区幕僚監部
極東管区軍務局

宙技廠



これらから22世紀の地球における政軍関係の設定はどうなっているか?考えよう。

何故ヤマト乗組員は皆日本人なの?

何故ヤマト乗組員は皆日本人なの?「宇宙戦艦ヤマト2199」

私の答え
こじつけるなら、下記2つ。私はB推し。

答A
各国から選抜された要員は、シェルター退避中にガ軍高速空母の攻撃でのきなみ戦死。時間の余裕がないのでヤマト建造地である日本から補充要員を選抜した。

答B
ヤマトは日本国の宇宙戦艦だから。
国連軍というからには、各国が自国軍を派出していると考えるのが妥当。メ号作戦で沖田提督が指揮する第1艦隊が すべて日本艦であることは、日本の宇宙艦隊が国連宇宙海軍の指揮で行動していることの傍証です。
また、作中で「ヤマト計画は国連主導」と述べられているが、これは砕氷艦「しらせ」は文部科学省の南極観測計画予算で建造されても、所属は海上自衛隊というのと同じで、ヤマトは日本国籍の宇宙戦艦でしょう。

いなみに、この時代、自衛隊なのか軍なのかは明示されていませんが、日本国航宙軍ではないでしょうか?古代、島が航宙軍士官候補生学校出身という設定ですから。


あるBlogでは、
「攻撃で各国が分断され、他国への人的支援ができなくなっていたから」
と理解したと書かれている。しかし、冥王星まで宇宙艦隊を派遣したり、99式を迎撃に出したりできる状況で、全乗員999名の一部、すなわち数百人の人員輸送すらできないはずもない。よって、説明としては弱いと思う。


実際のところは、たぶん
「日本のアニメだから全員日本人になった」(特に考えもしなかった)でしょうね。

2012年6月10日日曜日

宇宙戦艦ヤマト2199 第1章をみて ガミラス軍編成・歴史についてメモ

宇宙戦艦ヤマト2199 第1章をみて ガミラス軍編成・歴史についてメモ。


ガ軍冥王星前線基地司令シュルツの階級は大佐。2等ガミラス人で編成された空間機甲旅団の旅団長。メ号作戦で地球艦隊が戦ったガ艦隊がその空間機甲旅団を構成する主戦力ということか?艦艇を師団・旅団編成にするのは旧ソビエトや現ロシア海軍型か?

それにしても、メ号作戦に投入されたガミラス艦隊が大佐で旅団長たるシュルツの指揮下にあると仮定すると、いかにガミラス軍が巨大な組織か、よくわかる。
ひとつの恒星系への侵攻を1大佐に任せるとは...

ガミラスが宇宙艦隊を空間機甲旅団などと呼称しているとすると、ガミラスの歴史では独立した海軍は存在しないか、非常に規模が小さかったに違いない。
ドメルは”将軍”だし、宇宙艦隊も機甲旅団。地球の言葉に翻訳すると陸軍と同じ用語が艦隊編成で使われている。

2012年5月5日土曜日

宇宙戦艦ヤマト2199 第1章を観て(3)

ヤマト2199、せめて第2話あたりで、新造戦艦をなぜ「ヤマト」と名付けたか、沖田艦長の口から全員に訓示するシーンでもあれば、若い乗組員や新しい観客も日本人にとって戦艦大和の名が象徴するものを説明できたのに。「今度こそ、故郷を救って見せる!」。非常に残念。

2012年4月20日金曜日

宇宙戦艦ヤマト2199 第1章を観て(2)

宇宙戦艦ヤマト2199のメ号作戦の描写についてネットにいろいろな考察が出ています。
1)陽動作戦だったのか?
2)陽動作戦だったとして下のものはそのことを知っていたのか?
3)駆逐艦「ゆきかぜ」艦長 古代守の行動の理由と是非。

これらについて私見を。
1)まず、メ号作戦の作戦目的について。
これは、イスカンダルからの使者にガミラスの制空権を突破させるための陽動作戦だったのでしょう。「アマテラスはまだか?」という沖田さんの台詞がそれを示しています。

2)下の者は 作戦目的が陽動だったことを知っていたか?
「キリシマ」が地球帰還後のシーンで南部が「聞いた話だが、メ号作戦の目的は陽動で下には秘密にしていた」らしい、との台詞がありますから、設定・脚本としては
艦隊司令部と各級指揮官(各艦長など)以外には秘密だったということでしょう。

軍隊では、作戦前に各級指揮官艦長クラスに対しては作戦目的と行動計画についてブリーフィングを行います。そうしないと、旗艦が撃沈されたり通信機能を喪失した場合や、指揮官の戦死という事態に陥った際、作戦を継続できなくなるからです。また、各艦レベルでさまざまな決断を求められる状況が考えられますから、作戦目的と全体の行動計画を理解していないと各艦の行動が支離滅裂になり早々に作戦が破綻するからです。また、各艦の艦長は帰艦後には各科長・士官クラスには作戦目的や行動計画について徹底します。理由は、先とおなじ。指揮権継承の問題。

3)駆逐艦「ゆきかぜ」艦長 古代守の行動の理由と是非。
火星でイスカンダルからのカプセル回収成功の連絡を受けた沖田さんが「作戦中止、地球へ帰還する」との命令を発出したにもかかわらず、「ゆきかぜ」は撤退を拒否。その際、沖田さんは「作戦は成功した」と古代に告げています。ということは前述のとおり古代は作戦目的を知っていたと考えられます。
それでも古代は撤退を拒否し、ガミラス艦隊に突入します。
旧作では「ここで逃げたら死んでいった友達に顔向けできない」という理由でしたが、2199では「キリシマ」の撤退を援護するためのようにも受け取れます。ネットで多くの方が古代守の「あなたこそ地球に必要な人だ」という意味の発言を証拠にあげています。

旧作では撤退=逃げる(作戦放棄)だったので 古代守の心情もわからないでもないですが、艦隊司令官の正式命令が出ているのに従わないのは抗命罪になる上、艦と乗員の命を「私」する行動ですから、古代守を軍人としては評価できません。同じ理由で史実の宇垣特攻についても私は評価しません。

一方、2199では「キリシマ」の撤退を成功させるための撤退援護という、作戦目的に沿った行動としての評価が可能なように変更されたとみるべきです。
できれば、はっきり「撤退を援護します」くらいの台詞を加えてほしかったし、「ゆきかぜ」の行動が軍事合理性に基づくものだとわかる演出がほしかった。

たとえば(以下 脳内妄想)、
一旦、「キリシマ」に従って戦場を離脱したが、「キリシマ」が被弾の結果、全力発揮ができず、追撃してくるガミラス艦隊を振り切れない。
沖田は「ゆきかぜに発信。「ゆきかぜ」は火星に先行、ウズメを回収後地球へ帰還せよ」との命令を発出。
ゆきかぜ艦橋で命令をうけ、困惑した顔をあげた古代守に対し、笑顔でうなずきを返すゆきかぜ乗員。古代は一言「みんな、すまない」とつぶやくと、「針路変更180度!最大戦速即時待機!、合戦準備!」と次々に命令を発する。
「ゆきかぜ」は単艦回頭し、 「ワレ コレヨリテキカンタイニトツニュウ、ユウグンテッタイヲエンゴセントス。サラバ」と発行信号を発しながらガミラス艦隊に突入、絶妙の操艦と砲雷撃、魚雷が尽きた後も襲撃行動を偽装することでガミラス艦に退避運動を強要することで、足止めし「キリシマ」撤退を成功させる。
とかなんとかのシーンがあった方がよかった。
駆逐艦一隻の喪失で主力艦とヤマト計画の重要人物沖田や多くの人命を救えることを考えると合理的な判断になる。
エンガノ岬沖海戦での駆逐艦「初月」の行動を彷彿とさせるシーンにしてほしかったなぁ...

宇宙戦艦ヤマト2199 第1章を観て(1)

ヤマト2199を観て旧作にあった悲壮感、絶望感が薄れているように感じた一人です。
'74年版のヤマトのスタッフは、戦時中に少年期を過ごした方が参加しているし、従軍経験者がまだまだ多く存命だったことから、多くのスタッフが直接間接的に戦争体験を持てた世代でしょう。
そのことを考えると、旧作とヤマト2199を比較した時に感じる時代の空気感の差は、
「戦争体験がない人が作ったから、作品中の時代の空気が軽くなってしまうのは仕方がない」ことなのか?
しかし、実体験がないと作家が務まらないなら、推理小説家は殺人を犯さなければならなくなるし、SF作家は宇宙を経験しなければならないので、それは違うのだろう。
実体験があろうがなかろうが、結果的に、どれだけ「らしく」描けるか?ということだ。そして、時代の空気、人々の気分が其の作品にとって重要なら、作品中にその時代、社会を再構築してみせなければならないはず。
そのとき、自分が体験していない事柄や時代を観客が納得、理解できる形で描けたかは、作家がどれだけその時代について「勉強」「研究」したか、に尽きるだろう。
その時代の文物にふれ、同業者の過去の作品に触れることで、実体験の不足をどれだけ補ったか?ということだ。

確かに、ヤマト2199は メカのディテールも細かく描きこまれているし、戦闘シーンも迫力があるし、旧作で頻繁だった作画崩壊も見られない。かなり楽しめる作品に仕上がっているように思う。
しかし、旧作にあった悲壮感、絶望感の描写は不要とばかりに取り除く一方で、メカのディテール設定やアクションシーンには腐心し、女性キャラクターを追加するのはいいが、なぜかアホ毛や巨乳、パロディ(オマージュと呼ぶには品がないと感じる)やギャクシーンを散りばめるなど、疑問に感じる部分も多い。

数日前にも、ヤマト2199について書いたが、メカマニアのアニオタが自分の見たかったシーンをつなぎあわせた壮大なパロディを作っているように思えるのが、非常に残念である。