2013年12月2日月曜日

1/144 キ84甲型 飛行第47戦隊 「桜」隊長 波多野大尉機(昭和20年2月16日)


F-toysの1/144 四式戦闘機「疾風」。今回は、基本的に素組です。

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊
キ84  四式戦闘機「疾風」飛行第47戦隊 「桜」隊(旧第三中隊)長 波多野貞一大尉機



塗装は、飛行第47戦隊 「桜」隊(旧第三中隊)長 波多野貞一大尉機(キ84甲 45号機)です。
波多野大尉は、ほかにキ84 66号機も使用したようですが、昭和20年2月16日の米艦上機迎撃戦には このキ84甲 45号機で参加しています。
なお、波多野大尉は 昭和20年7月28日の空戦で戦死されています。


【四式戦闘機「疾風」[キ84]】 

世界の傑作機 No.19 陸軍4式戦闘機「疾風」P.10より
『戦局が一段と不利になってきた昭和19年の夏、大きな期待を担って登場し、日本陸軍の新主力戦闘機として活躍した4式戦闘機「疾風」は、稼働率などの点では必ずしも好評とは言えなかったが、当時世界最強の戦闘機と言われていたノースアメリカンP-51ムスタングにも勝るとも劣らぬ実力を秘めた世界屈指の高性能戦闘機であり、アメリカ側では、「第二次大戦日本戦闘機のNo.1」と絶賛、零戦より高く評価している。』

最高速度 624Km/h(高度6,500m) 集合式排気管装備の試作機による数値
上昇力   5000m/6'26"
発動機  ハ45-21(離昇1,825馬力)
武装   キ84甲:20mm機関砲(ホ5)×2、12.7mm機関砲(ホ103)×2
      キ84乙:20mm機関砲(ホ5)×4

生産数  約3500機

昭和16年12月29日 陸軍より中島飛行機に試作内示
昭和17年 4月    正式な試作指示
昭和18年 3月    試作1号機完成
昭和18年10月    増加試作機による実験中隊を編成
昭和19年 3月 5日  増加試作機により最初の実戦飛行隊 飛行第22戦隊が編成される
昭和19年 3月末   四式戦闘機として制式採用




【飛行第47戦隊】

飛行第47戦隊の前身は、昭和16年11月に編成された 独立飛行47中隊。
「かわせみ部隊」 「新選組」とも呼ばれたこの部隊は、制式採用前のキ44(後の2式単座戦闘機「鍾馗」) 増加試作機 9機で編成され、即南方に進出し、仏印、マレー、ビルマと転戦した。

昭和17年4月18日のドーリットル空襲をキッカケに、首都防空の強化が図られ、独飛47中隊は同17年4月25日に現地を出発、5月上旬に内地へ帰還。
当初は千葉県松戸飛行場、同年8~9月にかけて柏飛行場へ移り、さらに翌18年3月には調布飛行場へと、目まぐるしく移動した。

さらに、有力防空部隊として期待された同隊は、昭和18年10月3日付で3個飛行中隊からなる飛行第47戦隊(定数54機)に改編され、他の部隊と同居する調布飛行場では手狭なため、またもや、新造された成増飛行場へ移動。

同隊の本土防空戦の初出撃は、成増飛行場から上がった、19年11月1日のB-29(実際は偵察型F-13A)の関東初侵入である。この日、帝都初侵入のB-29を撃墜しようと47戦隊以下第10飛行師団の戦闘機隊は撃墜はおろか、高度1万メートル以上を飛ぶB-29の補足にすら失敗したため、各防空戦隊に空対空特攻隊「震天制空隊」の編成が命令される。
昭和19年11月24日のB-29による東京初空襲時、47戦隊の見田伍長(19歳)が、銚子上空にて最初の体当たりを果たす。これが、帝都防空戦隊最初の特攻攻撃となる。
その後も空対空特攻は続き、2月下旬までに47戦隊では5名が特攻死、3名が撃墜死する。

首都防空に奔走しつつ同戦隊は、19年12月~20年2月にかけて 四式戦「疾風」(キ84) に機種更新。
昭和20年2月16日の米艦上機による日本本土初空襲において、同隊は果敢な迎撃戦を展開、千葉県八街市上空や群馬県館林上空の空戦で敵機18機撃墜という戦果をあげた。

3月以降、B-29の作戦が夜間爆撃に変更されたこともあり、
5月27日、宮崎県都城西飛行場(*1)へ移動し、以後、沖縄方面へ出撃する沖縄作戦の特攻隊・振武隊の掩護任務につく。

6月23日 沖縄陥落


7月18日、戦隊は本土決戦にそなえ、山口県の小月飛行場へ移動。
7月28日、米艦載機の急襲により6機が撃墜される。

終戦直前の8月14日(!)、豊後水道上級で6機のP-38を8機のキ84で迎撃、損失2機でP-38 5機を撃墜する。

同隊の特筆できる点として、他隊では低稼働率が悩みの種だった、キ44、キ84を装備しながら非常に高い稼働率を維持していたことがあげられる。特に、他隊では40%台という低い稼働率になかされたキ84を、定数は常に100%稼働を維持していたという。


(*1)この都城西飛行場は、私の母校 都城西高校の真向かい、現在の陸上自衛隊都城訓練場のあたりに位置していました。
キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊

キ84 四式戦 疾風 1/144 47戦隊











2013年9月23日月曜日

2013年9月15日日曜日

1/144 艦上偵察機「彩雲」を作る 343空 偵4


艦上偵察機「彩雲」11型 343空 偵4(高田少尉機) を作る



先日、ネットで1/144 彩雲を購入。
2005年にバンダイから発売された、ウイングクラブコレクションL2の一品。




有名な偵11のZ旗付きにしようかと思いましたが、39年ぶりにリメイクされたヤマトにハマっていたので、ヤマト2199にちなんだ機体にしました。

2199で登場する女性搭乗員、山本玲三尉の兄、明生が所属していた部隊が343航空団 4偵(第4偵察飛行隊?)という設定です。その時のコールサインが「ソード・スリー」。

ここまで書けばお解りでしょう。
上記設定の元になったのは 第343海軍航空隊(剣部隊) 偵察第4飛行隊(偵4 奇兵隊)です。
343空は、源田実大佐が発案し、自ら司令を勤めました。
部隊は、「紫電」「紫電改」装備の戦闘飛行隊3個(後に4個に増勢)と「彩雲」装備の偵察飛行隊1個で編制され、戦争末期に活躍したことで知られています。


初陣となった、昭和20年3月19日の米海軍による呉空襲では、米艦上機160機に対し紫電7機、紫電改56機で迎撃し、米軍機58機撃墜(戦闘機47、対空砲による戦闘機5、爆撃機4、計57機)という戦果を報じています。
このとき活躍したのが偵4の彩雲(高田満少尉機)です。高田機はこの日、他の2機とともに米艦隊の索敵に出撃、見事に発見します。米艦隊の位置を通報した後、発動機不調により帰還の途についた高田少尉機は、さらに米軍攻撃隊を捕捉、敵情を刻々と通報しますが、ついに戦闘機に補足され空戦、被弾。ついに敵機に突入、自爆し壮烈な最期を遂げました。

戦後、地上で高田機の最期を目撃した人々の手により、墜落現場である高知県高岡郡東津野村に「三魂之塔」という慰霊塔が建立されたそうです。







■製  作

このキットの付属デカールは下記7機。
 762空    762-34 彩雲11型 偵11         

 横須賀空 ヨD-232                 
 121空     21-103 試製彩雲 増加試作型       
 343空    343-05 彩雲11型 偵4          
 752空    752-52 彩雲11型 偵12?偵102?     
        752-13 彩雲11型 偵12?偵102?     
 141空    141-35 彩雲11型 偵3?偵4?偵102?偵12?

今回製作したい高田少尉機の機番、塗装を調べたところ、2013年7月発売のハセガワ1/48中島 C6N1 艦上偵察機 彩雲 `第343航空隊`」に高田少尉機用のデカール、塗装図がありました。
こちらのキットによると 機番343-04のようです。
キット付属のものを切り貼りしてなんとかなりました。

塗装は、彩雲の基本塗装のままですが、スピナーの先端をホワイトに修正しました。


ディテールアップは、
・偵察席と電信席の間に、一式空三号無線帰投方位測定機用の枠型空中線(Ω型のアンテナ) 追加
・電信席に 一式7.9mm旋回機銃を追加


デカールは、キット付属のものと、「アシタのデカール」を一部利用。



■完  成

艦上偵察機「彩雲」11型 343空 偵4(高田少尉機) 昭和20年3月


  高田 満少尉(偵察・機長)
  遠藤 稔上飛曹(操縦)
  影浦 博上飛曹(電信)


彩雲11型を右前方より。離陸のためタキシング中の姿。偵察員は座席に立って誘導をしています。

1/144 彩雲11型 偵4


 彩雲11型を右方より。
1/144 彩雲11型 偵4



彩雲11型を右前方より。
1/144 彩雲11型 偵4


彩雲11型を左前方より。
1/144 彩雲11型 偵4


彩雲11型を左方より。
1/144 彩雲11型 偵4


彩雲11型を左後上方より。
1/144 彩雲11型 偵4


 彩雲11型を右後上方より。
1/144 彩雲11型 偵4



彩雲11型を前方より。
1/144 彩雲11型 偵4


彩雲11型 操縦席。 操縦員は挙手の礼、偵察員は誘導のため前方を凝視しています。
1/144 彩雲11型 偵4


彩雲11型 後席付近。電信員席と偵察員席の間にクルシーのアンテナ。
1/144 彩雲11型 偵4





2013年9月3日火曜日

1/144 局地戦闘機「雷電」21型をつくる(2)






フジミの1/144 雷電の機銃、ピトー管はキットのままではちょっと(^^;なので、カットして洋白線でナンチャッテ自作してみました。
キットと自作後の比較が次の写真です。

1/144 雷電21型
フジミ 1/144 雷電の主翼。成型色こそ違いますが、同じキットのもの。

1/144 雷電21型
こちらは、銃身・ピトー管を洋白線に交換したあと。




こちらは主翼下面の比較。
キットでは、20mm機銃の取り付け基部を覆うバルジが省略されていますので、パテで作成。


1/144 雷電21型
フジミ 1/144雷電の主翼。バルジなし。

1/144 雷電21型
フジミ 1/144雷電の主翼にバルジを追加


このキットの残念な点として主脚の形状も。
キットのままで次の写真。カバーとタイヤ、脚柱が一体。
1/144 雷電21型
フジミ 1/144雷電の主脚。

そこで、カバー部分を削りとって、改めて 飛行中再現用の脚カバーを接着してみました。
主脚基部覆もプラ板。

1/144 雷電21型の主脚
1/144 雷電21型
分かりづらいですが、主脚とカバーが別パーツになっています。




最後に、操縦席に簡単なディテールアップを。

計器盤の上部に射爆照準器に見立てて、プラ版。反射ガラスは省略。
小さすぎた座席は背もたれ部分だけ大型化。
シート後方に ヘッドレストとロールバー及び補強材、その下に三式空一号無線機を作ってみました。


1/144 雷電21型の操縦席
1/144 雷電21型
ヘッドレスト、ロールバー、ロールバー補強材など追加。
補強材には肉抜き穴も。




完成した姿。

局地戦闘機「雷電」21型 フジミ 1/144
   第352海軍航空隊 青木義博中尉機(昭和20年3月 大村基地)

雷電ではもっとも有名な機体ですね。
352空は、佐世保軍港を始めとした北九州地区の防空に任についた部隊。
青木中尉は、予備学生出身で乙戦闘機隊の分隊長を務めました。

デカールは、「アシタのデカール」の「龍巻部隊」を使用しました。
なお、機体の給油時をのぞいて 増槽は装備しなかったらしいので、懸吊させていません。


1/144 雷電21型 右前方より
1/144 雷電21型

1/144 雷電21型を右前方より。4門の20mm機銃は洋白線に付け替え。
主翼前縁、下面のバルジを追加。
1/144 雷電21型

1/144 雷電21型を左上方より。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型を左後方より。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型を後上方より。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型の右側面。推力式排気管を追加しています。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型を前方より。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型の操縦席付近。 ヘッドレスト、ロールバー、補強材を追加してあります。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型の左側面。
1/144 雷電21型


1/144 雷電21型を後方より。
1/144 雷電21型





2013年8月11日日曜日

1/144 局地戦闘機「雷電」21型をつくる


フジミの1/144キット「鍾馗・雷電2」、2in1キットから局地戦闘機「雷電」21型を製作します。

局地戦闘機「雷電」は、零式艦上戦闘機の設計者、堀越二郎さんが設計主務者を務めた海軍の防空戦闘機。要求性能を満たすため爆撃機用大馬力エンジン「火星」を採用したため独特の形状になりました。

局地戦闘機「雷電」の各型は下記ですが、主力生産型は21型です。
 14試局地戦闘機  J2M1
 雷電11型       J2M2
 雷電21型       J2M3
 雷電32型       J2M4 排気タービン装備型。テストのみ
 雷電33型       J2M5
 雷電31型       J2M6


パッケージ
雷電 1/144
フジミ 1/144キット「鍾馗・雷電2」
右下の囲み絵が雷電です。
























キットの組立説明にも塗装指示がありますが、他メーカーのキットの説明も睨みつつオレ雷電にしようと思います。

参考資料は、毎度おなじみ、「世界の傑作機No.60『海軍局地戦闘機「雷電」』」です。




このフジミの雷電 1/144のキットでは、推力式排気管が省略されていますので、自作します。
ピンバイスで穴をあけて、ペンチで潰したアルミ管を接着してみました。

雷電 1/144
こちらは フジミ 1/144 雷電の胴体。成型色違いの同社キットの写真。

カウルフラップの境目を開口、アルミ製自作排気管を接着した姿が 次の2枚。
雷電 1/144
雷電 1/144 左側面

雷電 1/144
雷電 1/144 右側面



次に、主翼の20mm機銃とピトー管も改造します。

今回製作するのは雷電21型ですので、主翼の20mm機銃 4門を装備しています。
内側が長銃身の99式20mm 2号4型、外側が銃身が短い99式20mm 1号4型です。
ところが、キットでは、内側の長銃身のみ再現され、外側は省略。また、銃身が主翼前面から突き出している部分の涙滴型カバーもありません。
また、銃身自身も太すぎるようです。

そこで、キットの銃身を切り取り、0.4mm洋白線に変えてみました。
銃身付け根は瞬間接着剤でカバーの膨らみを表現してみます。

1/144 雷電
1/144 雷電 主翼上面
外側の99式20mm 1号4型銃の銃身は、カット前です。


ピトー管も切り落として、0.3mm洋白線に交換します。
根本側は瞬間接着剤で太さを増量します。
1/144 雷電
1/144 雷電 主翼下面




2013年8月5日月曜日

1/144 F-4J VF-84を作る(2)


F-toysの食玩 1/144 F-4J、スキマをパテで埋めてみました。

あと、エアインテークからエンジンにかけての肩部のグレー塗装、CV-62 インデペンデンス搭載時代のVF-84ではなかったようなので、グレーFS16440で上塗り。
塗装が終わった後気づいたが、このキット、USSルーズベルト搭載時のものだった。じゃあ、元のままで良かったんじゃ?



気を取り直して、一応、完成に近づいた状態。
Century Wings製 MD-3 Towing Tractor を配して、ジオラマ風。



中高生の頃、米空軍のF-4E、空自のF-4EJは1/72で製作したことがありましたが、海軍型は
実ははじめて。


1/144 F-4J USSルーズベルト搭載 VF-84“ジョリーロジャース”CAG機「AE200」(1972年)
1/144 F-4J VF-84
1/144 F-4J、VF-84。左前方より。

1/144 F-4J VF-84
1/144 F-4J、VF-84。右前方より。

1/144 F-4J VF-84
1/144 F-4J、VF-84。左後方より。

1/144 F-4J VF-84
1/144 F-4J、VF-84。左前方より。

1/144 F-4J VF-84
1/144 F-4J、VF-84。左前方より。

これからの予定。
600galセンタータンクとAIM-9、Mk.82あたりを搭載しようかと思っています。


1/144 F-4J VF-84を作る(1)


F-toysの食玩、航空ファンSELECT Vol.1より、アメリカ海軍航空隊VF-84のF-4Jです。

まずは、キットの点検です。
塗装済み半完成品ですが、スキマが目立つので修正しましょう。



F-4J 1/144
F-toys 1/144 F-4Jです。塗装は、VF-84ジョリー・ロジャース。

F-4J 1/144

エアインテークの後ろにスキマが...


F-4J 1/144

胴体左右の接合部にスキマ



F-4J 1/144
主翼と胴体の接合部、胴体左右の接合部にスキマ

F-4J 1/144

エアインテークの後ろにスキマが...



F-4J 1/144


主翼と胴体の接合部、胴体左右の接合部にスキマ